もうすぐひなまつりです。各学年ごと年齢にあわせたおひなさま作りをしています。先日年少児が烏帽子(えぼし)(男の子)、冠(女の子)をかぶり、笏(しゃく)と扇を持ってしずしずと事務室にきました。
おひなさまになりきって歌のようにすまし顔をしている姿がとても可愛らしかったです。
作品展が終わると、卒園・進級に向かって年長は永田台小学校の授業見学、卒園遠足、卒園アルバムの表紙の絵を描いたりと一年のまとめの保育をしています。年少・年中組は、じゃがいも植えの見学や他学年と交流をしたりして、作品の表紙作りをしていきながら進級することを意識していきます。
園長は年長児10名位とお昼を食べる会を9回行いました。その中で幼稚園の思い出と共に小学校見学に行ったことを話してくれました。1年生が学校を案内してくれたことや、勉強をしているところと見たことなど、小学校への期待が大きいことを感じました。中には「学校ってすごいよ、4階まであったよ」(ウインターコンサートは体育館だった)「生活ってコマ回しやけん玉してたよ。ぼく得意だから安心だよ。」他には算数や体育・図工・音楽があることを話し、簡単な足し算と引き算の問題を出しました。子どもには○+○=○よりも、「○○ちゃんがりんごを○個買って、家族で食べたら○個残るでしょう?」というと、みんなすぐ答えてくれます。次はバナナにして、次はイチゴにしてといっているうちに、算数の問題のつもりだったのですが、子どもたちはそれぞれ自分の家の家族構成を考えて、答えが変わっていきました。「妹は2歳だからバナナは半分しか食べられない」「1個残るから中学生のお兄ちゃんにあげる」「ママはイチゴ大好きだから残りはママにあげる」この答えを聞いて、子どもたちってすごい、どうしたら一番いいのか家族の状況の中でいろいろ考えているのです。算数では割り切れないところは、知恵を使って割り切っているのです。子どもたちの心の成長と思いやりの気持ちを感じ、心が温かくなりました。
本園の教育目標を要約すれば「意欲と思いやりの心を育てる」ことにあります。それは先生が子どもたちを育てるだけでなく、子どもから先生が学ぶこともあります。また子どもたちに励まされることもあります。保護者の方の子育ての姿からも沢山のことを学びます。子ども同士、子どもと先生、保護者と先生、「子どもが幸せであるために」幼稚園は学びあいの場でありたいと思います。