子どもは子どもの中で育ちあう

 あけましておめでとうございます。冬休み中も、コロナウイルス感染を避け、外出はあまりできなかったのではないでしょうか。私も毎年1月の2日、3日は箱根大学駅伝を権太坂の沿道で見るのを楽しみにしていましたが、今年はテレビ観戦にいたしました。今年は特に抜きつ抜かれつの大混戦、テレビから目を離すことができません。タスキを渡すときの選手の顔は感動的で充実した顔、無念な顔、今年もまたいろいろなドラマがありました。後の選手のインタビューでは、ほとんどの方から仲間を思う言葉が出てきました。「あいつがいたからここまでこれた」「辛い練習も仲間と一緒だったから」などです。寝食を共にしている仲間は、一生の友だちでしょう。
 人は人の間で育つから人間になるとはよく言われる言葉ですが、人間になる基礎は乳幼児期です。
 シアターホールの朝でのこと。シートの上にビニールテープで道路が貼ってありました。2歳の子どもが車を走らせています。それをじっと見ていた1歳の子が真似をしていますがなかなかできません。しばらくして他の子がきて仲間に加わり、競争を始めました。会話が始まり楽しそうです。いつの間にか3人で遊んでいます。砂場で遊んでいる5歳児が水を入れてダイナミックに山や川を作っています。自然に役割分担ができてきて、シャベルで山を高く積み上げている子、バケツで水を運んでいる子、子どもたちの会話が弾んでいます。こんな時の子どもたちは、瞳がキラキラしています。それを見ている4歳児3歳児があこがれの目つきです。先生は、環境を作ると子どもたちが自分たちで動き出します。
 日常の良くある風景ですが、子どもたちが遊びに熱中しているとき、とてもいい顔しています。子どもたちは、真似をしながら学びあい、まさに子どもは子どもの中で育ちあっていると感じます。コロナウイルスはまだまだ収束するとは思えません。園では消毒を徹底して感染拡大防止に努めてまいります。行事は工夫して行っていきます。例年通り行事の写真が玄関にはってありますが、園舎に入れない状況ですので、作品展の日にはどうぞ入ってごらんください。
 今年も職員一同どうぞよろしくお願いいたします。