秋の空の下、子どもたちが心待ちにしている運動会が近づいてきました。園庭からは、ようやく外遊びが心地よい季節となり、子どもたちの歓声が響いています。
0・1歳児は、大好きなおうちの方と一緒に入場し、かけっこやふれあい遊戯を一緒に楽しみます。知らない場所やギャラリーに緊張するかもしれませんが、安心できる人と共に動くことで、「自分は愛されている」という実感につながる大切な機会となります。
2歳・満3歳児は、年少組と一緒に子どもだけで踊ったあと、親子でふれあい遊戯を楽しみます。おうちの方から離れて挑戦する喜びと、再び親子で安心してふれあう喜びを味わいます。途中での降園となりますが、お子さまの様子に合わせて、ぜひ年中・年長組の姿もご覧ください。
年少組は、親子で息を合わせるバルーンと、友だちと一緒に踊るパンダのダンス。協力する楽しさと、表現する面白さを存分に感じます。年少はバルーンが終わったら、閉会式まで一緒に親子で観戦してください。
年中組は、親子でフープリレーに挑戦します。年長になると子どもたちだけでリレーに臨みますが、その一歩手前の大切な経験です。練習では玉入れに夢中なクラスや、走ることを得意とするクラスなど、それぞれの持ち味が光っていました。本番ではどんな個性が輝くでしょうか。子どもたちが見せるその一瞬の輝きを、どうぞ見逃さず受けとめてください。
年長組はいよいよ最後の運動会。かけっこ、キッズソーランや組体操、クラス対抗リレー、そして親子で挑むジャンボバトンリレーに取り組みます。リレーでは個々に数回タイムを計り、平均して同じタイムになるように担任が4チームに分けました。その後、子どもたちは走る順番を自分たちで話し合い、作戦を立てています。走ることが得意な子が苦手な子を自然にフォローする姿には、日常の関わりの積み重ねが表れています。仲間と力を合わせて挑戦する中で、子どもたちが“たかく・あかるく・たくましく”育ってきた姿を感じていただけることと思います。
こうして学年が上がるにつれ、親子と共に楽しむ姿から、子ども自身が自分の力で挑戦する姿へと変わっていきます。運動会は、子どもの成長を目に見える形で感じられる機会です。そして同時に、日常の中で「子どもが今どんな力を伸ばそうとしているのか」に目を向けるきっかけにもなります。
緊張して思うようにできなくても、その子なりに精一杯取り組んだ姿こそが成長の証です。運動会が終わったあとは、ぜひたくさん褒めてあげてください。近年は長時間保育を利用されるご家庭も増えています。園で過ごす時間が長いからこそ、行事を通じてご家庭でもお子さんの姿を見つめ、日常の小さな成長や頑張りを共に喜び合っていただけたらと思います。