北京オリンピックが閉幕しました。日本選手は過去最多のメダルを取り、時差が少ない中国での開催でしたので、ライブで見ることができました。ドキドキしながら見るのと結果を知ってから見るのとでは、その感動が大きく違います。
アスリートの言葉の中に「本気で戦うのがオリンピック」と言った方がいました。本気で一生懸命練習してきた力を出し切っていました。そして、終わった後は、どの選手も自分一人で戦ったのではなく、指導者やコーチや応援者など支えてきてくれた人たちへの感謝を伝えていました。
私も子どもたちに、何回か本気でやろうと言ってきました。それは本当の悔しさや楽しさは、本気でやったから味わえると思っているからです。年中になると〇〇ができるようになりたい、競争して勝ちたいという気持ちが芽生えてきます。以前年長組のリレーの練習の時に、「本気でやろう」とカツをいれたことがあります。「どうしたら勝てるか、相談してごらん」と言うとバトンの渡し方が変わってきました。落とさないで渡す方法を相談していたのでした。走り方も変わってきました。本番に喜びいっぱいにばんざいをしているクラスもあれば、悔し涙を流しているクラスもありました。私は、どちらも感動して見ていました。
オリンピックを見て、頑張ってきたことがすべて結果になることばかりではないことは、子どもたちには難しいかもしれません。でもメダルを取れなくても今の自分の力を出し切った選手たちの素晴らしさはきっと忘れないと思います。
今年度は、8月に東京オリンピック・パラリンピックがありました。そして、2月に北京オリンピックがありました。子どもたちの心に大人になっても忘れないようなたくさんの感動があったと思います。
幼い子どもたちは毎日が楽しく一つずつできるようになっていき、いろんなことに興味を持っています。マットや鉄棒やとび箱、カスタやタンブリンやピアニカ、絵を描くこと、字を覚えること、身体でできるようになったことは、自信につながっていきます。友だちとの遊びの中では相手の気持ちに気づいたりしながら心の成長をしています。いろいろやってみて、自分の好きなことを見つけ、いつか夢を持ったら、本気で頑張って感謝を忘れない人になってほしいと思います。そして、山王台幼稚園はこれからもそんな子どもたちの力強さの根っこを育てていきます。